2018.08.29
2018年7月に移転オープンした京都の彫金教室「工房うずり、Jewelry+Craft」の川端陽子様に、彫金教室を開いたきっかけや今後の展望などお伺いしてまいりました。
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-まずは簡単に遍歴をお伺いしたいのですが、彫金の世界にはおおよそいつ頃から入られた?
元々趣味が高じて自分で彫金教室に通っていたんですけど、これが仕事にできたらいいなぁって思っていて、31,2歳の頃に大阪で募集の張り紙している彫金の会社さんに飛び込みで「趣味で彫金習ってるんですけど、雇ってもらえませんか?」みたいな(笑
そうしたらおいでって言ってもらえたんで、そこに勤めることになって。
そこから4年ぐらい経って独立、って流れですね。
独立してからはその勤めていた会社からお仕事貰いながら、自分の作品を作って委託のお店さんで販売していましたね。
今から9年くらい前に京都で工房を持った時に、前から来てくださったお客さんが「京都に戻ってきたんだったら近くなったから私に教えて欲しい」って声かけてくださって、だったら教室開いてみようかな、と。
しばらくはショップと教室とを並行してやっていたんですが、だんだん教室のほうが軌道に乗り始めたんで教室がメインになってきた、って感じですね。
-請負のお仕事もあり、自分の作品も作っておられますが、軌道に乗ってきたのもあるかと思いますが、一番楽しいのはやっぱり教室ですか?
そうですね。
自分だけでやってると自分だけの考えになってしまいますけど、生徒さんとやっていると「あぁ、そう言うのもアリだよね」とかよくあるし、私も勉強になります。
生徒さんに色々聞かれた時に「いや~私分からへんわ、出来ひんわ」とは言えないんで、一人で黙々やっているより学ぶことは多いですね。
-単純に、生徒さんがだんだん上手くなっていく様子なんか見ていると楽しいですか?
ほんとその通りで楽しいですね。
「うわ~、こんなん出来るようになったんや~」とかよくあります(笑
-生徒の皆様は、やはりアクセサリーが大好きでいらっしゃるんですか?
習いに来られる方は「アクセサリーが好きでお店で売ってるようなやつが自分でも作れたらなぁ」っいうところから始まる人と、「アクセサリー自体にそんなに興味ないけど、金属を加工するのが楽しそう」って方と別れますね。
私自身もアクセサリー作るのに、自分はそんなにつけないんですよ(笑
昔は好きでよくつけてたんですが、だんだん自分ではつけなくなってきましたね。
作ること自体が楽しいですね。
-なるほど。
今回は移転ということでご依頼いただきましたが、なぜ移転をお考えになられたのでしょう?
まずは狭かったです。
あと、ほんとに路地奥の古い建物だったので…虫が(笑
そこで契約期間がちょうど更新の時期だったので、延長するぐらいならいっそ移転しようかな、と思いまして。
-結果的に以前よりすごく大きなお店になりましたね(笑
大きくなりましたね(笑
本当はここまで大きくなくても良くて、以前の工房より倍ぐらい、10坪ぐらいの広さがあればと思っていたんですけど、まさかこんな大きなお店になるとは(笑
(教室スペースが20坪程になりました)
-IWAKI STYLEにお声掛けいただいたきっかけと言うのは?
本当の事言うと、実は最初別のところにお願いに行ってたんですよ。
でもちょっと話が上手く進まなくて…
そこで改めてwebサイトで似たような会社さんを探している中、IWAKI STYLEさんを見つけました。
-物件探しが大変でしたよね。そんな中IWAKI STYLEに決めていただいた理由は?
もうお願いに行った時点で決めていました。
色んな所見て1番いいところ探そうとか、正直私に会社さん毎の違いとかわからないですし(笑
1件目の工務店さんが上手く行かなかったんですが、やっぱり彫金の工房やりたいってな言うと不動産屋さんも「いや、ちょっと音がね…」って言われちゃうんで、仕事受けてもらえるんであればどこでも(笑
-たしかに彫金は音が出るとお伺いしていましたが、そんなに断られるものですか?
私このお店で彫金の工房5件目なんです。
不動産屋さんに相談行くと「彫金って結構音出るんですよね?う~ん、じゃあちょっと物件探してみるんでいい所見つかったら連絡しますね」なんて言ってそれっきりとかばかりで。毎回彫金の物件探しって本当に大変なんです。
-工房5件目は初耳ですね。
毎回物件探しに難航するから、正直もうやってくれるところであればどこでも?(笑
そうですね(笑
物件を見つけてくれて私の相談に乗っていただけるところであれば(笑
-紆余曲折あってここでお店を開くことになりましたがいかがですか?何か悩まれた点であったり。
悩むとは違うんですが、ここは今まで見てきた物件と条件見比べると怖いくらい良いですね。
家賃も安いですし、何か落とし穴があるんじゃないかって(笑
-ここはエリア的に業態が限られてくるのが大きいと思いますけどね、そういうことにしておきましょう(笑
私自身、今回内装など凄く印象的でした。彫金教室が初めてだったのもありますが、デザインと言うより川端さんと仕様や使い勝手のところのお話をさせていただくのが楽しかったです。
そうですね。
今までは限られたものをどう上手く利用しようかだったんですが、今回は「ここにガスが欲しい」「ここに水が欲しい」など希望通りになったんでとても満足してます。
-その時の弊社担当とのやり取りはいかがでしたか?
キチンと私の話も聞いてくださったし、希望通りにやってもらえたんで何も問題無いですよ(笑
-私はこの玄関が印象的ですね。
私も気に入ってます。
自動ドアはやっぱりどうしても大層な感じがしてイヤだったんで、来られる方も「このドアいいよね」ってよく言ってくれます。
-本当ですか?それは良かったです。
あと表の看板を彫金で作っていただけたのがとても印象的ですね。お手間お掛けしたんですが…
いえいえ、私も自分の作ったものを看板にしていただけたんでよかったです。
-良かったです、ありがとうございます。
以前の生徒さんだけでなく、新しい生徒さんも来られていますか?
お問い合わせはちょくちょくいただきますね。
この前も近所にお住まいの外国人の方からお問い合わせあって「やりたい!」って(笑
ちょっと就活中だから仕事決まったら来ますっておっしゃってましたね。
-最後に今後の展望などお教えいただければ。
これだけスペースがあるんで、少ない人数でちょこちょこやっているのは勿体無いなぁとは思っています。
何かものづくりが好きな人がたくさん集まって来てもらえるような場所にもっともっとしていきたいですね。
-それは生徒さんとして?
生徒さんとしてだけでなく、はじめての方、プロの方、問わず。
習いに来るんじゃなくてもの作りに来る、みたいな。
彫金なんて特に、やりたくても場所もないし工具もなくて出来ないって方たくさんいらっしゃるので、そういう人に利用して貰える場所にしていきたいなぁと思います。
-色んな人が出入りする場所にしていきたい。いいですね。
そうですね、有効に使っていきたいですね。
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彫金の作業は、プロになればなるほど一人で黙々となっていくことが多いと思いますが、
川端様は、教室事業が軌道にのったことで、生徒さんの自由な発想や成長に触れることで彫金に対する世界が広がっていくことに喜びを感じて続けていらっしゃるとおっしゃいました。
それぞれの適正はあると思うのですが、
もし自分が教わる立場になったらと想像すると、何よりも素晴らしい先生だと思い、永くお付き合いしたいと思えるなと感じました。
今までの工房に比べると格段に広がった今の工房は、そんないつまでも凝り固まることのない川端様の
さらにたくさんの感性との出会いの場になるのだと思います。
工房うずり、Jewelry+Craft様 施工実績
IWAKI STYLEがこれまで手がけてきた
お店の一部をご紹介します。
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